昨年5月に完成した「本の家」に温湿度データロガーを置かせたもらい2月の一か月間温湿度を測定しました。
その測定結果をグラフにしたのでお伝えします。
(1)住宅の基本性能です。
所在地:神奈川県逗子市
天井断熱:高性能GW16K 厚155
壁断熱 :高性能GW16K 厚105、外張り付加断熱 押出法ポリスチレン2種 厚15
床断熱 :押出法ポリスチレン3種b 厚65(合板上に敷き詰め)
Q値:1.67W/㎡K
Ua値:0.43W/㎡K
ηCA値:1.3
ηHA値:2.7
(2)設計時の温度趣味レーション、光熱費趣味レーション
暖房室と非暖房室の温度差:6℃
明け方の自然室温(外気温との温度差):13.2℃
2月のガス使用量:38.9㎥
2月の電気使用量:438Kwh
(3)温度測定結果分析
グラフ化した測定日は2月4日~5日の二日間です。
グラフは設置させてもらった2台の温湿度データロガーと、建て主様が購入して設置していたウェザーステーションの測定結果をグラフ化したものです。一番上の2重線は1階玄関ホールの温度で、データロガーとウェザーステーションを同じ場所に置いたのでほぼ同じ結果になっています。1階ホールといってもリビングダイニングと一体空間なので1階居室と考えてください。その下の2階ホールは階段を上がった洗濯物干し場に設置したウェザーステーションの結果です。1階ホールと2階ホールは階段室で連続した一体空間となっています。その下、緑色の線は1階納戸に設置したデータロガーの結果です。最下段の外気温は外部ウェザーステーションの測定結果です。日中の一時直射日光が当たる場所に設置してあったのでおひる前後の温度がぐっと上がっています。夏の測定に備えて直射日光が当たらない場所に移動してもらうように頼んできました。
さて、測定結果分析です。
暖房室と非暖房室の温度差:暖房稼働時 8℃、暖房休止時 3℃
1階ホールと1階納戸の温度差になります。エアコンの温度設定は23℃で稼働されていました。
2階ホールと1階納戸の温度差で見ると綺麗に3℃を示しています。2階ホールのお昼過ぎに温度がピョコンと上がっているのは日射取得に自然に上昇している結果です。設計時は暖房稼働時の温度差6℃の趣味レーションでしたが設計時のエアコン温度設定は20℃だったため、運用時の設定温度23℃ということから温度差が広がっています。
明け方の自然室温(外気温との温度差):15℃(外気温と1階ホール)
設計時の温度差シュミレーションは13.2℃でしたのでシュミレーションよりも良好な結果となりました。外気温が0℃を下回らない外気温ならば居室室温は15℃以上を保っているという結果です。今年は0℃以下の日が連続したので今冬のような環境だともう一段性能を上げておく必要があるようです。
(4)2月の光熱費結果
ガス使用量:38㎥
電気使用量:413kWh
シュミレーションよりも少し低い(良い)という結果でした。
森築設計 森健一郎
http://moriken.p1.bindsite.jp/
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