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2018年3月4日日曜日

本の家 温湿度測定結果



昨年5月に完成した「本の家」に温湿度データロガーを置かせたもらい2月の一か月間温湿度を測定しました。
その測定結果をグラフにしたのでお伝えします。

(1)住宅の基本性能です。
所在地:神奈川県逗子市
天井断熱:高性能GW16K 厚155
壁断熱 :高性能GW16K 厚105、外張り付加断熱 押出法ポリスチレン2種 厚15
床断熱 :押出法ポリスチレン3種b 厚65(合板上に敷き詰め)
Q値:1.67W/㎡K
Ua値:0.43W/㎡K
ηCA値:1.3
ηHA値:2.7

(2)設計時の温度趣味レーション、光熱費趣味レーション
暖房室と非暖房室の温度差:6℃
明け方の自然室温(外気温との温度差):13.2℃
2月のガス使用量:38.9㎥
2月の電気使用量:438Kwh

(3)温度測定結果分析
グラフ化した測定日は2月4日~5日の二日間です。
グラフは設置させてもらった2台の温湿度データロガーと、建て主様が購入して設置していたウェザーステーションの測定結果をグラフ化したものです。一番上の2重線は1階玄関ホールの温度で、データロガーとウェザーステーションを同じ場所に置いたのでほぼ同じ結果になっています。1階ホールといってもリビングダイニングと一体空間なので1階居室と考えてください。その下の2階ホールは階段を上がった洗濯物干し場に設置したウェザーステーションの結果です。1階ホールと2階ホールは階段室で連続した一体空間となっています。その下、緑色の線は1階納戸に設置したデータロガーの結果です。最下段の外気温は外部ウェザーステーションの測定結果です。日中の一時直射日光が当たる場所に設置してあったのでおひる前後の温度がぐっと上がっています。夏の測定に備えて直射日光が当たらない場所に移動してもらうように頼んできました。

さて、測定結果分析です。
暖房室と非暖房室の温度差:暖房稼働時 8℃、暖房休止時 3℃
1階ホールと1階納戸の温度差になります。エアコンの温度設定は23℃で稼働されていました。
2階ホールと1階納戸の温度差で見ると綺麗に3℃を示しています。2階ホールのお昼過ぎに温度がピョコンと上がっているのは日射取得に自然に上昇している結果です。設計時は暖房稼働時の温度差6℃の趣味レーションでしたが設計時のエアコン温度設定は20℃だったため、運用時の設定温度23℃ということから温度差が広がっています。

明け方の自然室温(外気温との温度差):15℃(外気温と1階ホール)
設計時の温度差シュミレーションは13.2℃でしたのでシュミレーションよりも良好な結果となりました。外気温が0℃を下回らない外気温ならば居室室温は15℃以上を保っているという結果です。今年は0℃以下の日が連続したので今冬のような環境だともう一段性能を上げておく必要があるようです。

(4)2月の光熱費結果
ガス使用量:38㎥
電気使用量:413kWh
シュミレーションよりも少し低い(良い)という結果でした。


築設計 森健一郎
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2018年2月14日水曜日

陽を受けるくの字の家 基礎完成


今日は「太陽と風を受けるくの字の家」の工事状況をご紹介いたします。

この住宅敷地は東西南北に対して40度ほど傾いています。土地に対して平行に建物を配置すると、日の入りが遅く西日が強い家になってしまう。そこで日射取得用の窓を真南に向けた計画としました。結果的に敷地に平行な部分と日射取得用窓のある壁面が折れ曲がり「くの字」のような形状となりました。

写真は基礎完了時のものです。撮影方向から逆くの字に見えますね。写真上部の斜め基礎が真南に面する壁面です。来週はいよいよ上棟予定!!
上棟後にまた工事状況をお伝えいたします。

森建築設計 森健一郎
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2017年12月5日火曜日

環境家計簿


神奈川県建築士会 建築環境部会の活動をふたつ紹介します。

1、「住宅のエネルギー計算と環境家計簿」講習会を開催しました。
2日(土)岐阜県立森林アカデミー・木造建築スタジオ准教授 辻 充孝先生をお招きして住宅の実生活状況とランニングコストを考えた設計手法を学ぶ講習会を開催しました。
建築環境部会では毎年数回の講習会を開催していて、辻先生の講習会は今年で3年目となります。
今回の講習では住人の実光熱費からいまの生活を推測して、その住人にふさわしい住宅を作るための設計手法を学びました。
講習会後には辻先生も交えた親睦会で来年への飛躍を誓いあいました。
2、建築環境部会の定例会に出席
昨日、建築士会 建築環境部会の定例会に出席しました。
熱損失や日射取得の基準、省エネ法による一次エネルギー消費量の基準など国による様々な施策が施行されています。このような新たな基準が生まれる中、そもそも人が心地よいと感じる環境はどのようなものなのかを建築環境部会では考えています。
「五感に馴染む感境建築をもとめて」と題し、「快適~未感~不快」の境目はどこなのか?
昨日はメンバ^-それぞれが考える境目について議論しました。

ひとくちに「心地よい」といっても考えるべきことはたくさんあります。
温熱環境、眺望、日当たり、風通し、素材、デザイン、色、体質、こころの健康、家族関係、植物、動物、地域性、風土、地域コミュニティー・・・・・
心地よい状態は人それぞれ違うのです。

【住環境性能+Design】森建築設計
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2017年10月20日金曜日

環境省でゼロエネルギーハウスへの体験宿泊キャンペーン


ZEH(ゼロエネルギーハウス)をご存知でしょうか?

ZEHとは通称ゼッチと呼ばれています 。Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。
住まいの断熱性・省エネ性能を上げること、高効率機器の使用、そして太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支をプラスマイナス「ゼロ」にする住宅を指します。
国が定めるZEH基準は住宅の消費エネルギー量の約1/3を占める家電消費は含んでいないことは注意しましょう。

さて、そのZEHに体験宿泊できるキャンペーンを環境省が行っています。
「COOL CHOICE ZEH体験宿泊事業」として募集を2017年10月16日から開始しました。
応募期間は18年2月14日までの予定。

断熱性能はそれほどではないのに高効率機器と創エネ設備でゼロエネルギーにしているだけとの批判も多いZEHゼッチ。実際の環境を体験できるこの機会に、この冬、実際に体験してみてはいかがでしょうか。
体験宿泊の希望者は「COOL CHOICE エコ住キャンペーン」のウェブサイトから申し込となります。新築や建て替え、リフォームなどを検討中の家族が対象で、宿泊費用は無料ですがアンケート調査に協力することが条件とります。
体験宿泊募集ページ
http://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/jutaku/zeh/

【住環境性能+Design】森建築設計
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2017年10月2日月曜日

心地よい空間とは 感共カルテ


9月30日(土)に開催した第五回感共建築ラボの勉強会&相談会が終了しました。
前半の勉強会では、「心地よい空間」、「体になじむリノベーション」、「資産運用」についてそれぞれ15分づつお話しさせていただき、後半の相談会で出席者の方々から具体的な相談をお受けしました。大きな夢や希望、切実な悩みなど皆様と密なお話ができて感謝しています。

私は前半の「心地よい空間」についてお話しさせてもらいました。人が心地よいと感じる環境はどのようなものか。快適・不快と感じる要素は、いまある評価指標はどのようなものかなどの基本的な事柄を説明し、我々感共建築ラボが開発した評価システムについても概略を説明いたしました。この評価システムはホームページ上のアプリとして運用できるよう準備中で、1か月以内にはベータ版を公開できそうです。

次回のイベントは12月9日(土)に国府津駅近くの住宅でオープンハウスを開催する予定です。
期日が近づいたら情報発信させてもらいます。


【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年9月26日火曜日

キッチンのセラミックカウンター

昨日は「窓のない家」のキッチン仕様確認でリクシルショールームへ行ってきました。
建て主様が「リシェルSI」のセラミックカウンターを希望されていたことからショールームで実物確認をしたのです。

キッチンのカウンターというと、代表的なステンレス、様々な色柄のある人造大理石、自然石、木製、メラミンポストフォームなどの材質がありますがセラミックは初めてです。特徴は焼き物なので色あせない、強度が高く傷や汚れに強い、熱に強いなどです。実際に見てみると高級感もありとても良かったです。
昨日の見積作成では写真左側のグレーズグレーという色柄を選定しました。黒鉄にすこし錆が出ているような風合いの色柄でした。

さてそして今日はお知らせをもう一つ。
今週末、23日(土)に私が副代表を務めている感共建築ラボ主催の「勉強会&相談会」を開催します。
「五感×リノベーション×資産活用」について短い時間ですが我々の活動についてお話しさせていただき、その後に相談会を行います。
興味ある方がいらっしゃいましたら下のメールアドレスに御名前とメールアドレスを送ってください。


【日 時】 2017930日(土)13301630         
【場 所】 横浜市港北区高田東1-24-11
(柏倉建設株式会社モデルルーム)【勉強会】 14051450(心地よい空間、リノベーション、資産活用)  
【相談会】 15001630                    
【参加費】 無料                        
【申 込】 
Mail info@kankyo-labo.jp 又はFax : 044-711-3028  
当日の連絡先 Tel 090-9134-2670(担当 森)
●快適で良質な家を安く建てたい
●大きな地震がきたら不安、耐震リフォームについて聞いてみたい 
●不便になった我が家、建て替えとリフォームどちらがいいか相談したい
●二世帯住宅のポイントや賃貸併用住宅について聞いてみたい
●相続した土地や空き家の管理が大変、有効活用方法を相談したい

などなど様々な疑問に経験豊富な一級建築士グループがお答えします!!

【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月13日木曜日

建築環境部会で古民家調査


昨日は神奈川県建築士会 建築環境部会の日本民家園調査に行ってきました。昔の民家はどのような環境で生活していたのか、内外温湿度や表面温度、風速などを測定するという調査活動です。

古民家は土間や土壁など蓄熱性の高い仕上げと庇による日射遮蔽効果で夏は過ごしやすい作りになっているのが特徴です。昨日訪れた日本民家園の家屋でも窓を開け放っていれば通風効果もありエアコンなど必要ない室内環境となっていました。土間や土壁の表面温度も測定してきましたが、今日は茅葺屋根の効果を紹介します。写真は茅葺屋根の内外表面温度を測定したものです。外部表面温度43.6℃に対し内部表面温度は28.6℃でした。室内サーモ写真の上部が橙色になっているのは直前まで囲炉裏に陽を入れていたことによる影響と思われます。

このような古民家で実際に生活していた時代は今よりも夏の平均気温が低く、建物の密集度も低いので十分な通風効果を得られました。おろらく夏は無理なく生活できたのでしょう。最高気温35℃で建物が密集している現在の都市型住宅で同じような効果を得ることはできませんが、自然エネルギーを有効活用した建築設計に活かしいくヒントを感じた調査結果でした。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月12日水曜日

世田谷区の賃貸併用住宅 トップライトのある勾配天井

世田谷区の賃貸併用住宅
 ブログで設計監理契約締結のお知らせをしたのが2016年5月でしたので、1年2カ月でようやく施工会社が決まりました。設計契約時点でかなりゆったりとっした設計期間でしたが、私自身驚いたのは設計監理契約締結のお知らせ後に設計中の経過を更新していなかったこと。なぜこんなに間が空いてしまったのやら。。。

さて、気持を持ち直して計画の概要をご説明しましょう。
本計画は1階と2階を一部をご自宅部分として使用し、2階に2室の賃貸住宅を設けます。写真は2室の賃貸住宅室内パースです。

大きなワンルームで夫婦でも生活できるよう考えています。トップライトのある勾配天井が特徴。

上の部屋は梁部分にカーテンを設置することで部屋を3つのエリアに分けることができます。男性が座っている可動ベッドを動かせば場所を寝室スペースにすることができるよう考えました。SOHO利用も想定した計画になっています。

下の部屋は鳥小屋のようなロフトを設けることで面積を有効活用しています。ロフト部分をどのように使うかは入居者によって変わるでしょう。入居者の好みに応じてアレンジできる計画になっています。

遮光性能の高いトップライトは採光だけでなく換気性能も格段に向上します。断熱性能も普通の賃貸住宅よりも2段階向上させているので快適性も高くなっています。
内覧は2018年3月から可能となる予定です。興味を持ってい頂けた方は是非ご連絡ください。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年2月15日水曜日

本の家 太陽光を採光と熱に分けて利用する


逗子市で建築中の「本の家」は外足場が外れました。

南西面の外壁は杉板張りとなっていて2階中央の壁面だけ白塗装しています。とても綺麗な仕上がりです!!

さてこの壁面微妙に角度が変わってますよね。
両サイドは敷地形状に素直な角度で、中央は南面に直角な方向に傾けています。そして中央2階の大窓から入射する太陽光を採光と熱という性能に分けて利用しています。
明るさを生む光は半透明の床を通して1階の部屋奥深くまで明るく照らしてくれます。
熱は半透明の床を通過しませんので2階の空気だけが暖まり天井付近に溜まります。その暖まった空気を中間ダクトファンで強制的に1階に吹き出す設備を設けます。写真撮影した現場監理では電機屋さんにも来てもらって設置する中間ダクトファンの種類と吹き出し口の位置を決定してきました。

南側にある山の影響で1階壁面に太陽光が当たらない計画敷地で考えたデザインです。
本当のデザインは意匠的な姿形と性能が融合するのです。

【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2016年12月6日火曜日

建築環境部会で公開勉強会を開催しました

昨日は、所属する神奈川県建築士会 建築環境部会で勉強会を開催しまいした。
勉強会前半は部会員の加藤さんが講師となって解説した「光」について。光の特性、建築計画に必要な照度計算、照明ランプの歴史などについて解説してくれました。
建築環境部会では人間の五感についての勉強をしてきました。その一環として士会会員への公開講座を開いて皆さんに再確認してもらいました。くしくも昨夜NHKの情報番組では照明デザイナーの仕事について密着取材しておりました。「美しい影を作る」、「命の光」など心に響く言葉を聞くことができました。

勉強会後半では温熱計算、特に日射取得遮蔽性能の計算についての解説を行いました。先日、同会で開催した岐阜県立森林アカデミー辻準教授の講習会を補完するような復讐会も兼ねたものとしました。温熱計算は慣れてしまえばなんてことないのですが、取り組むまでが一苦労です。建築環境部会では多くの建築士に温熱計算に取り組んでもらい、その先の「真に快適な環境とは」という点に目を向けていただきたいと考えています。その後押しができればと考えて開催している勉強会です。
【光と風と五感に素直な建築 森建築設計】

2016年12月4日日曜日

バウビオロギー通信教育講座の終了試験に合格しました!!!




通信教育講座バウビオロギーの終了試験に合格し、「バウビオローゲBIJ」となりました!!!
これは最近5年間の学びのなかで最大の成果です。通信教育講座開始から3年近くかかりましたが、健康・快適・エコ・美しいデザインを総合的に統合していく建築設計の新たなスタートでもあります。

終了試験の合格書と共に同封された送付書には次のように書かれています。
「追伸教育講座バウビオロギーの学びの終りは、同時にバウビオロギーの領域における創造的な、アクティブな活動の始まりでもあります。この間学ばれて知識を獲得し、そして資格をもつことはしかし、健康で、エコで、より美しく、そして人間味あふれた住環境に貢献していき、ひいては世界を良くしていくことの責任を引き受けることをも意味していいます。」

「世界を良くしていくことの責任をひきうけることをも意味しています」とは身の引き締まる思いです。
通信教育講座バウビオロギーでの学びはとても幅広いものでした。土地の選定、住居環境、建築構造、エコ収支、建築材料学、暖房設備、省エネ建築、電気設備、放射電磁波、空気汚染物質、騒音、空間フォルム、居住心理学、住居生理学、光と照明、色彩学、家具、以上のように列記した分野の知識を学びました。これらすべての問題を解決することは難しいですが、一つ一つの仕事を通じて居住者と地球全体にとってより良い世界にしていくための努力を続けていきます。

【光と風と五感に素直な建築 森建築設計】

2016年10月21日金曜日

ルーフバルコニーハウスの三角吹抜けが面白い


昨日は「ルーフバルコニーハウス」の現場監理へ行ってきました。私自身がこの現場を訪れるのは基礎配筋検査依頼となりますので、建物が立ち上がって初めてみる姿に感動しました!!日頃の監理は写真右奥に幽霊のように立っているスタッフが毎週行っています。上棟時などの現場監理情報は下の「スタッフブログ」でご覧いただけますのでご覧くださいませ。
http://morikentiku.at.webry.info/

さーて「ルーフバルコニーハウス」です。南からの採光が難しい敷地ということから北側に大き目のバルコニーを作り、目隠しパネルに反射した柔らかな光を北側のリビングに導くというプランです。そしてこの住宅の二つ目の特徴が南側直射光を高窓から導くというものです。敷地は南北に対し35度くらいの角度があったので真南に近い方向を向く高窓を建物の上に乗せたような形状です。ですのリビングダイニングの上には写真のような三角形の吹抜けができました。普通の吹抜けと違い、三角形の吹抜けとそこから落ちてくる光は独特のものとなります。
これから窓サッシが取付けられ、仕上げが施されてくることになります。その都度このブログでもご紹介していきますので時々ブログ訪問をお願いいたします!!
【住環境性能+Design住宅 森建築設計】

2016年10月14日金曜日

パッシブデザイン解説 7「パッシブデザインの設計手法」


パッシブデザイン解説シリーズとして「パッシブデザインの設計手法」についてお話しします。
パッシブデザインの設計手法としては採光、通風日射取得日射遮蔽熱利用(地熱、放射冷却熱、気化熱など)
色選定など様々な手法がありますが、最も重要なのは適切な断熱性能を確保することです。上記の様々な手法を活かす為にはまず第一に適切な躯体性能が必要なのです。例えば通風利用を考えたとき、適切な窓位置で通風性能を上げたとしても、断熱性能が低く外部の日射熱が室内壁面に達しやすい構造では室内の表面温度から受ける輻射熱で体感温度が上がってしまいます。このように断熱性能は冬だけのものではないのです。まず第一に建物躯体の断熱性能を適切な性能に設定する、これがパッシブデザインで最も重要なことです。

断熱性能と日射取得日射遮蔽性能を考えるうえで最も重要な部位は開口部(窓)です。太陽日射と通風利用などを有効活用するパッシブデザインというと採光や通風をどう上手くプランに取り入れるかを第一に目が行きがちですが違います。パッシブデザインで最も重要なことは断熱性能、そして最も重要な部位は開口部(窓)だということを覚えておいてください。

【住環境性能+Design住宅 森建築設計】
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/

2016年9月19日月曜日

バウビオロギー通信講座 第三回スクーリングに出席


一昨日と昨日、バウビオロギー通信講座の卒業試験で軽井沢へ行ってきました。写真は会場となったbio siteの外観写真です。スクーリング1日目はこの建物でTEAM7の家具やキッチンを販売してるマテー氏の講義でした。講義の内容は、住居生理学・住まいの安全・家具・塗装と表面処理について。二日目の午前中は石川先生の講義がありました。そしていよいよ卒業試験。

卒業試験は記憶を呼び起こしながらもなんとか回答欄を埋めて提出しました。長かったこの通信講座、通常は24ヵ月で終了となりますが、最終試験の日程が合わなくて参加できなことが続き、通信教育を開始してから丸3年でようやく卒業試験となりました。合格してバウビオローゲになれればいいのですが、合否が分かったらまたお知らせします。

ここまでバウビオロギーの説明もなく分を進めてきましたが皆さんバウビオロギーをご存知でしょうか?
バウビオロギーは建築生理学、または建築生態学と訳されています。快適で、健康で、省エネで、そしてデザインされた建築を作るための知識を身に付ける学問です。身に付けるといってもその範囲はとても広範囲で、時代とともに理論はつねに更新されていくので、よりよい建築を作るための知識の基礎を身に付ける学問といった方がいいでしょう。私のホームページでバウビオロギー25の指針を紹介しています。1980年に発表されたものですが、何時の時代でも考慮すべき普遍的な指針だと思います。興味ある方は是非ご覧ください。あっ、25の指針は現代社会に合うよう若干刷新されたんだった、ホームページを修正しなければ。
http://moriken.p1.bindsite.jp/principle/baubiologie.html

【住環境性能+Design住宅 森建築設計】

2016年9月12日月曜日

パッシブデザイン解説6


今日はパッシブデザイン解説シリーズの6回目、事例紹介として「町田のナチュラルハウス」の設計上の工夫をお話しします。

パッシブデザインの工夫で第一にに申し上げたいのは断熱性能と窓面積の関係です。日本には四季があるので冬だけとか夏だけの快適性に特化した住宅にならないよう気を配りました。
・冬は日射熱だけで室内が快適域に達するように家全体の断熱性能と窓の日射取得性能のバランスを図りました。
・中間期は窓を開ける事で自然な通気が発生するように水平方向と垂直方向の通風ルートを確保し人が滞在する場所を風が流れるように工夫しています。
・夏は直射日光が室内に入らないように取り外し式の大きなテントを南側に設置できるようにしました。大きなテントの下で毎朝コーヒーを飲むのが建て主様の楽しみのになっているそうです。

このような設計上の工夫も設計者の感に頼ったものは失敗が多いです。日射の取得と夏損失のバランスを計算で確認し、通気量も計算で確認しながら窓の大きさや位置、開閉方法を決めていくことが重要です。計算で確認するか確認しないか、これは真のパッシブデザインとなんちゃってパッシブデザインの違いです。


【住環境性能+Design住宅 森建築設計】
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/

2016年8月24日水曜日

パッシブデザイン解説6 実例紹介


今日はパッシブデザイン解説の6回目として、実例の「町田のナチュラルハウス」を取り上げます。

この住宅設計で特に考えたのはは断熱性能と窓面積の関係です。断熱性能と日射取得性能・日射遮蔽性能と言い換えてもいいでしょう。日本には四季があるので冬だけとか夏だけの快適性に特化した住宅にならないよう気を配る必要があります。冬は日射熱だけで室内が快適域に達するように家全体の断熱性能と窓の日射取得性能のバランスを図りました。中間期は窓を開ける事で自然な通気が発生するように水平方向と垂直方向の通風ルートを確保し人が滞在する場所を風が流れるように工夫しています。夏は直射日光が室内に入らないように窓から直射日光が入らないように庇の出幅を調整し、取り外し式の大きなテントを南側に設置できるようにしました。テントを掛けた状態が写真になります。


大きなテントの下は木製塀で囲まれた屋外ダイニングスペースになっていてシンクも設置しています。この場所で毎朝コーヒーを飲むのが建て主様の楽しみのになっているとお聞きしました。
断熱性能と日射のコントロール、それを計算で確認しながら整合性を図ることが重要です。また換気性能も計算で確認しています。
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1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
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2016年8月9日火曜日

パッシブデザイン解説5 「パッシブデザインで注意していること」


今日はパッシブデザインの建築を設計する際に注意していることを解説します。

設計時には性能数値と温熱環境の関係を丁寧に紐解きながら建築仕様を決定していますが、計算ばかりの頭でっかちにならず、竣工後の建て主の声を積極的に聞いたり、竣工後の温湿度実測や光熱費収集などを通して設計と実際の差異を常に肌で感じながら次の設計に活かすようにしています。刑事は現場100回などといいますが、温度や湿度、風などの目に見えない要素と建築デザインを融合しなくてはいけないので自分の肌で感ずる感覚はとても重要です。この自分の肌で感じる感覚と設計時に計算した性能数値の関係性をリンクさせることがとても重要です。

 

住宅を建てる目的は人それぞれ違うのでしょうが、快適で心地よい住宅にしたいという思いは共通のものでしょう。性能数値ばかり追い求めてしまうとこの住宅を建てる根本的な目的を忘れてしまいがちです。性能数値を達成することや高性能な窓を設置することが目的ではありません。どのような温熱環境や空気環境を求めているのかを考えて、その性能を達成するために必要な仕様を工費や工法、意匠や構造などトータルでバランスの良い住宅として成立させていく必要があるのです。
 
【住環境性能+Design住宅 森建築設計】
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
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2016年7月20日水曜日

パッシブデザイン解説3 パッシブデザインのメリット


今日からまた小笠原出張です。小笠原ペンション計画、小笠原住宅計画、小笠原シェアハウス計画の設計監理と確認申請の提出をしてきます。今回も船中2泊小笠原3泊の5泊6日で大忙しの出張になります。小笠原への定期船である小笠原丸が今月7月から新船となり今回はその新船への初めての乗船になるのが楽しみです!!

さて、今日はパッシブデザイン解説の第三回目、「パッシブデザインのメリット」をお贈りします。

パッシブデザインは自然エネルギーを有効活用したデザインですので、極力機械的な空調システムを使わなくても生活できるようになります。結果的に消費エネルギーを減少させ空調ランニングコストも少ない建築になります。私が昨今設計した住宅では年間光熱費は12万円~15万円程度で生活されています。そのうち冷暖房費に占める金額は年間2万5千円程度です。広い視点で考えると温暖化防止にもつながりますね。

意匠デザイン的にパッシブデザインのメリットを考えると、大地に根を下ろしたような普遍的なデザインに近づくように感じます。光、風、温度差などの自然な要素と向き合い有効活用しながら設計していきますので、室内の温熱環境が自然な状態で快適域に近づく住宅にもなります。イニシャルコストは100万円ほど上がりますが、蓄熱効果を利用することで極めて快適な室内環境を自然のエネルギーだけで実現できます。

次回のパッシブデザイン解説では今日の反対であるデメリットについてお伝えする予定です。
【住環境性能+Design】 森建築設計
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/

2016年7月17日日曜日

感ラボ 第四回セミナーで建物の資産価値について講演しました


昨日、感共建築ラボ主催の第四回セミナー&展覧会を開催しました。朝8時から小笠原父島のペンション計画を施工してくれる大工さんとの打合せを行い、セミナー講義の資料の仕上げをしてから会場に移動、3時間のセミナー&展覧会、終了後に反省会(お疲れ会)と丸一日走り回ったような一日でした。

セミナーでは「感ラボの紹介と住宅の資産価値」について30分強のお話しをさせていただきました。中古住宅の価格に影響をあたえる要素は様々あります。大きさ、構造、立地、など昔から評価されてきた要素に加え、昨今では断熱性能や省エネ性能などの建築性能が評価されるようになってきました。断熱性能を高めることで空調ランニングコストが年間3万円~5万円下がります。さらに空調機器の更新費まで計算すると10年で55万円、20年で110万円も維持費が下がるのですがら当然ですね。

上記のような建物単体の資産価値に加え、感共建築ラボでは建物周囲の環境を資産価値の評価軸にしようという取組をしています。良質な住環境が売買価格に影響を与えている事実から、建築協定や景観協定、住宅地組合組織などのシステムを使って良質な住環境を長期的に維持できる仕組みわ作りを業務の一つとしているのです。我々が出来るのは小さな一歩ですが、いずれ日本の住宅地を一変させるムーブメントを起こしたいいう夢を描いて活動しています。

2016年7月11日月曜日

ヨットとモーターボード


パッシブデザインという言葉を耳にすることありますでしょうか?
お客さんとお話ししていて意味を取り違えている人が多いように感じます。なにやら分かるようでよく分からないパッシブデザインの意味などについて数回に分けて解説していきます。

パッシブは直訳すると「受動的な」というような意味になります。パッシブに対する対義語は「アクティブ」で積極的なという意味ですね。両者を見比べると何やらアクティブの方が勝っているように感じますし、「受動的なデザイン」と言われてもどんなものか分かりませんよね。

これは例えてみると分かり易くなります。海の上の船をイメージしてください。風を帆に受けて前進するヨットと、スクリューを回転させて前進するモーターボートです。両者は共に人が操作して海の上を前進しますが、前者は風という自然エネルギーで前進し、後者はガソリンなどを燃焼させて得るエネルギーを使って前進します。
このように、自然エネルギーを上手に使いながら建築手法やデザインに取り入れるのがパッシブデザインです。

風を帆に受けて前に進むヨットは風上には進めないと思われるかもしれませんが実は風上にも進むことができます。帆の角度を調整することで風上に向かって斜めに進むことができるのです。ヨットの方向を変えながらジグザグ走行になりますが風上に向かって進むことができるのです。手間もかかるし時間もかかりますが自然エネルギーだけで前に進むことができます。パッシブとアクティブ、どちらを選択するかは人生観にも関わるように感じます。

次回は「私がパッシブデザインに取り組み始めて理由」についてお話しします。
【住環境性能+Design】 森建築設計
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/