2016年6月23日木曜日

小笠原 ホウ酸処理材を放置して1年2か月後の状態


昨日に続いて小笠原のシロアリに関するネタです。

小笠原の住宅計画とペンション計画の設計をスタートしてから様々な方法でシロアリ対策の情報を収集しました。そのなかでホウ酸処理についての情報も収集し、ホウ酸注入した材をサンプルとして送ってもらい小笠原の森のなかで暴露テストをしています。先月中旬(2016年6月)に小笠原へ行った時にテスト開始後1年2カ月経過した状態を確認したので情報をUPいたします。

写真がその実験中の木材です。無処理の木材の上にホウ酸処理した角材を固定してビニールを被せた状態で放置しています。ホウ酸は雨で流れるとのことでビニールを被せた状態で置いていたのですが、確認した時には裏返った状態になっておりました。ですのでホウ酸処理した角材も雨ざらしの状態で放置されていたことになります。

写真上の木材が無処理の角材で、その下にある白っぽい角材がホウ酸処理した角材です。写真をみて分かる通り、無処理の角材はシロアリに食べられていますが、下のホウ酸処理した角材はまったく無傷であるように見えます。放置後1年2カ月が経過した状態ではホウ酸処理した角材へのシロアリ被害はないようです。

内地に戻りホウ酸注入サンプルと提供してくれた工場に問合せすると、ホウ酸注入材は水で流れると記載しているが、実際はかなり強くて少々の雨では流れないそうです。ブラシで擦ったり50度のお湯を掛ければ流れますとのこと。ホウ酸注入処理した材で上棟した場合に上棟後の雨でホウ酸が流れてしまっては意味がないと心配していましたが、雨養生して天気予報を見ながら上棟日を選定すればそれほど心配する必要はないようです。
【住環境性能+Design】 森建築設計

0 件のコメント:

コメントを投稿