明日からまた小笠原へ行ってきます。小笠原で施工中の3件の現場監理でここ数か月は毎月月末のペースです。内地は長袖でも寒くなってきましたが小笠原はどんな気温でしょうか。小笠原へ着いたらブログUPします!!
さて、今日はパッシブデザイン解説シリーズ 8回目、「間取り」について解説します。
パッシブデザインの間取りで注意しているのは、開放的ななかに落ち着けるスペースを設けることです。
家のなかを極力間仕切りのない開放的な空間とすることで、夏の通風効果を高め、冬の室内環境を安定させることができます。居室から廊下へ出ると寒いということがなくなるのですね。反面、開放的にするとプライバシーの低下、音や臭いの問題などが発生します。こららの問題をクリアしながら各人が落ち着けるスペースを作ってあげるようにしています。
開放的な空間とするための建築手法としては第一に引戸があげられるでしょう。開放できる引戸はとても重宝します。引戸やドア上に欄間を設けたり開閉式の通風子扉を設けてドアを閉めた状態でも通気できるようにすることもあります。天井まで壁を立ち上げず1,5mや2.0mの高さで止めることで開放性を高めながらプライバシーの度合いを調整することもできます。開放性の制御の方法はいろいろあるわけです。
あとはそうでね、断熱性能が高まってきたことで吹抜けを作っても不快感を感じないようになってきましたが、吹抜け上部の窓からのコールドドラフト(冷風落下)と上下温度差の問題は残ります。基本は断熱性と気密性を高めることで上下温度差は小さくなるのですが、さらに次のような方法でより快適な環境になるようにしています。吹抜け上部には大きな窓は設けない、吹抜け上部にプロペラファンや小さなエアコンを設置して夏稼働させることでずっと快適になります。
1室空間の大きさは窓の大きさのバランスを図りながらプラニングしています。窓から入ってくる日射熱量と部屋から逃げていく熱損失量のバランスを取ることで真冬でも暖房機なしで快適な環境を作ることができるのです。もちろん光の入り方や窓外への視線の抜けなども考慮が必要です。パッシブデザインは常に光と風を感じながらプラニングする必要があるのです。
1室空間の大きさは窓の大きさのバランスを図りながらプラニングしています。窓から入ってくる日射熱量と部屋から逃げていく熱損失量のバランスを取ることで真冬でも暖房機なしで快適な環境を作ることができるのです。もちろん光の入り方や窓外への視線の抜けなども考慮が必要です。パッシブデザインは常に光と風を感じながらプラニングする必要があるのです。
【光と風と五感に素直な建築 森建築設計】
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/