2017年7月25日火曜日

窓のない家 ファーストプラン打合せで内外パースを提出

昨日は「窓のない家」のファーストプラン打合せをしました。
方向性打合せから細部納まりの検討と機器配置をしながら微調整したプランと内外パースを提案しました。

パースをご覧いただければ分かるように本当に窓が見えません。玄関ドアさえ見えませんね。道路側からは見えないような位置に玄関ドアも設置しました。
住宅の居室には生活に必要な採光が必要です。この計画地は周囲を高い建物に囲まれ、2面擁壁の影響で1階壁面に窓を設けることができないことから生み出されたデザインです。壁面窓の代わりに天窓を設けて採光と通気を確保します。天窓の採光量と通気性能は壁面窓の約3倍あります。開口面積を縮小することで断熱性能は高めることができるので建物全体の断熱気密性能は格段にアップします。

北側には2階リビングダイニング階へ直結する階段を設けたウッドデッキを設置したいと考えています。
道路側から窓は見えませんが、北側には大きな開口を設けて視線の抜けを確保します。
次回打合せでは温熱計算、一次エネルギー消費量計算、耐震性の確認などを進め、打合せで出た懸案事項を修正したプランを提出する予定です。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月20日木曜日

LCCM住宅 夏の見学会に参加



昨日は神奈川県建築士会 建築環境部会でLCCM住宅の見学会へ行ってきました。

 LCCM住宅ってご存知ですか?

 日本語で言うと「ライフサイクルカーボンマイナス住宅」になります。建設時、運用時、解体処分のライフサイクルトータルでCO2発生量が0以下になるという究極のエコロジー住宅です。そのLCCM住宅の実験棟が筑波の建築研究所内にあり不定期で見学会を開いています。私自身は冬の見学会に一度参加したことがあり、今回は夏の見学会に参加してきました。

 環境部会のメンバーで行ったので、皆温度や湿度、表面温度を測定しまくりでした。
 この建て物は実験棟なのでそこら中に温湿度データロガーが吊るしてあります。日陰のデータロガーを見ると、外気温30.2℃、湿度57%の表示でした。写真は南側窓付近の床タイルと日射遮蔽横スリット付近のサーモ写真です。

 
ここで一言、この建物はCO2発生量をマイナスにするために建設された実験棟であり、快適環境を第一に目指したものではありません。冬の体感経験から夏は結構過酷な環境になるのではと予想していましたが、実際には過酷という程ではありませんでした。周囲は緑に囲まれた立地なので、風がよく通る場所にじっとしていれば気持ちよかったです。外観写真は隣に建設されたCLT実験棟からLCCM住宅を撮影したものです。こんな環境で暮らしたいですね。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月18日火曜日

窓のない家 方向性打合せ


昨日は海の日ということでか海水浴などに出かけた方も多かったと思います。
私は午前午後1件づつ打合せがあり一日仕事でした。

午前中は「太陽と風を受けるくの字の家」の施工業者顔合わせで建て主様と施工予定の工務店社長の初顔合わせに同席しました。計画はやっと基本設計が完了した段階ですが、施工業者選定の判断材料としてもらうために早めに面談設定したものです。

午後は「窓のない家」の方向性打合せでした。
ファーストプラン提示の前段階で、敷地条件から想定される建物位置とボリュームをご説明して、方向性に大きな違いがないかの確認をしていただきました。打合せの結果、イメージの違いはないとのことでこのまま細部を検討しながらファーストプラン説明資料を作成していくことになりました。

建物名称は「窓のない家」としていますが本当に窓が無い訳ではありません。敷地の2面が崖で日照を得るのが難しい敷地なので、断熱性能を強化したうえで遮熱性能の高いトップライトを設けて上空から光を取り入れるよう考えたものです。トップライトは普通の窓と比べて3倍の採光量と通風量があるので、窓面積は小さくても明るく通気性能の高い環境を作ることができます。それら性能を計算で確認しながらデザインを整えていくことになります。

道路側から見ると「窓が無い」という意味で「窓のない家」と名付けました。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月17日月曜日

カブトムシと鈴虫

新聞営業所のイベントでカブトムシと鈴虫をもらってきました。3男が大喜びで長時間観察し、30分おきにエサを変えようかと言ってきます。
カブトムシもご飯を食べ過ぎると太りすぎて動けなくなっちゃうからエサが無くなってからね~
と答えると、エサが無くなるのを待ってましたとばかりに交換していました。

鈴虫はよく鳴くもので、最初は日本の夏じゃのうなどと言いながら心地よく聞いていましたが、昨晩は一晩中鳴き続けておりました。
3男がエサの交換や土の掃除など世話するといってるけど続くかな。。。

【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月15日土曜日

賃貸住宅探し→設計者検索→新築住宅の設計依頼


川崎市中原区で土地を探しておられた方と設計監理契約を結びました。
この方から最初に資料請求をいただいたのはいまから1年半も前になります。それからご自身で土地探しをして、候補地が出てきたら資料をいただいてアドバイスなどさせてもらっておりました。そして土地取得が決定し設計監理契約をさせてもらったのです。

最初の資料請求の時、うれしい驚きがありました。建て主様が賃貸住宅を探しているときに私が設計監理した賃貸住宅を見て気に入ってくれて、わざわざ設計者を検索して資料請求してくれたのです。このとき賃貸住宅は満室で入居はできませんでしたが新築住宅建設の設計監理という形で長いお付き合いをさせていただくこととなりました。

計画敷地は隣地境界に3mを超える擁壁があり、また敷地が道路から2mほど上がっていて、それぞれ安全対策など必要な難しい敷地です。設計方針の決定に向けてプラン検討中です。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月14日金曜日

パナソニック藤沢ショールームで建築相談会を開催します

明日7月15日、10時~17時にパナソニック藤沢ショールームで建築家相談会をで相談をお受けできます。
先月に続き2カ月連続の藤沢ショールームでも相談会です。パナソニックでは全国のショールームで無料相談会を行っていて、私も相談員として月1回ほどのペースで相談をお受けしているのです。

湘南地域で建築相談がある方がいらっしゃいましたらご来場ください。相談料などは必要ありません。
相談には事前予約が必要です。パナソニック藤沢ショールームからご予約をお願いいたします!!
http://sumai.panasonic.jp/sr/shonan/campaign.html?id=event2112
電話:0466-38-6040
当日のご予約も可能です。

相談内容はリフォーム、新築、賃貸住宅、二世帯住宅、工事費、予算、助成金、デザイン、インテリア、家具選定、断熱気密、光熱費、耐用年数、とにかく建築に関わることなら何でも結構ですよ。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月13日木曜日

建築環境部会で古民家調査


昨日は神奈川県建築士会 建築環境部会の日本民家園調査に行ってきました。昔の民家はどのような環境で生活していたのか、内外温湿度や表面温度、風速などを測定するという調査活動です。

古民家は土間や土壁など蓄熱性の高い仕上げと庇による日射遮蔽効果で夏は過ごしやすい作りになっているのが特徴です。昨日訪れた日本民家園の家屋でも窓を開け放っていれば通風効果もありエアコンなど必要ない室内環境となっていました。土間や土壁の表面温度も測定してきましたが、今日は茅葺屋根の効果を紹介します。写真は茅葺屋根の内外表面温度を測定したものです。外部表面温度43.6℃に対し内部表面温度は28.6℃でした。室内サーモ写真の上部が橙色になっているのは直前まで囲炉裏に陽を入れていたことによる影響と思われます。

このような古民家で実際に生活していた時代は今よりも夏の平均気温が低く、建物の密集度も低いので十分な通風効果を得られました。おろらく夏は無理なく生活できたのでしょう。最高気温35℃で建物が密集している現在の都市型住宅で同じような効果を得ることはできませんが、自然エネルギーを有効活用した建築設計に活かしいくヒントを感じた調査結果でした。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月12日水曜日

世田谷区の賃貸併用住宅 トップライトのある勾配天井

世田谷区の賃貸併用住宅
 ブログで設計監理契約締結のお知らせをしたのが2016年5月でしたので、1年2カ月でようやく施工会社が決まりました。設計契約時点でかなりゆったりとっした設計期間でしたが、私自身驚いたのは設計監理契約締結のお知らせ後に設計中の経過を更新していなかったこと。なぜこんなに間が空いてしまったのやら。。。

さて、気持を持ち直して計画の概要をご説明しましょう。
本計画は1階と2階を一部をご自宅部分として使用し、2階に2室の賃貸住宅を設けます。写真は2室の賃貸住宅室内パースです。

大きなワンルームで夫婦でも生活できるよう考えています。トップライトのある勾配天井が特徴。

上の部屋は梁部分にカーテンを設置することで部屋を3つのエリアに分けることができます。男性が座っている可動ベッドを動かせば場所を寝室スペースにすることができるよう考えました。SOHO利用も想定した計画になっています。

下の部屋は鳥小屋のようなロフトを設けることで面積を有効活用しています。ロフト部分をどのように使うかは入居者によって変わるでしょう。入居者の好みに応じてアレンジできる計画になっています。

遮光性能の高いトップライトは採光だけでなく換気性能も格段に向上します。断熱性能も普通の賃貸住宅よりも2段階向上させているので快適性も高くなっています。
内覧は2018年3月から可能となる予定です。興味を持ってい頂けた方は是非ご連絡ください。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月11日火曜日

桜並木の家→太陽と風を受けるくの字の家


「(仮称)桜並木の家」としてブログ掲載していた住宅の基本設計が完了しました。
プランが固まったことにより、計画住宅の名称を「太陽と風を受けるくの字の家」と正式に改名します。

建物の形状を理解してもらえるのがこの鳥瞰パースです。鳥瞰とは鳥が見たような構図という意味です。街並みに対し平行に配置した主ゾーンに対し、南面する大きな窓のある1階ゾーンを連続させています。街並みに溶け込みながら南からの陽ざしを風邪を効率よく取り入れることができます。1階リビングダイニングはまさに「くの字」に折れ曲がった部屋になり奥行き感を感じながらそれぞれのスペースを区画するよう計画しました。

もう少々内外デザインを整えながら実施図を進めていくことになります。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月6日木曜日

自立循環型住宅研究会の講習会に参加~真に夏を旨とする快適住宅~


昨日は久しぶりに自立循環型住宅研究会の講習会に行ってきました。
東京大学大学院の前真之教授をお招きした夏の快適住宅についてのお話しです。
講習会のタイトルは「冬暖かいのは当たり前!~真に夏を旨とする快適住宅を考えよう~」です。
まさに夏本番が始まる時期にふさわしい講習会ですね。

冬暖かい家、実はこれ簡単です。断熱性能と気密性能を高める。以上。
勉強不足の方々がいろいろ言っていますが、様々な文献からすでに答えは出ています。断熱性能と気密性能を高める、工事費もかかるからどこまで高めるかを施主と一緒に考えればいいのです。どこまで高めるかを決めるためには性能と環境の関係を知る必要がありますね。

夏快適な住宅
こっちのほうがものすごく難しい。なにを重視するかで人によって答えは変わります。
また、学術的にも改名されていない湿度と体感の関係をどのように考えるかでも答えは変わります。夏快適で冷房負荷も減らすコツはだいたい分かっています。
1.家電や照明などからの内部発熱を低減させる(待機電力のカット、照明のLED化など)
2.屋根や窓からの日射遮蔽対策(屋根の高断熱化、窓、特に東西窓の日射遮蔽を考える)
3.通風利用(屋外の方が室内よりも低温であれば通風で涼を得ることができます)
4.エアコンの効率的な利用(除湿は熱負荷が増大します、除湿するなら冷房しましょう)

上記のように方法論は分かっていても絶対解はありません。その理由は二つ。
1.建設地によってその気候と日射量は様々です。通風を利用できる立地なのか、そもそも窓を開けれれる環境かを見極めて設計しなくてはいけません。
2.人は着衣量と運動量、さらに年齢や健康度などによって快適と感じる環境は違います。家族全員が常時快適と感じる環境なんてありません。
ですので、建設地の特性を知り適切な方法と対策を施し、人間が快適とか深いと感じる生態学的なメカニズムを知った上で、最後は個々で着衣量を調整したり気持ちい場所に移動したりという行動が必要なのです。

というような内容を多くの事例や文献で解説していただいたという講習会でした。
3時間のうち1時間近くは湿り空気線図を見ていたかも。

【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月5日水曜日

遮光ネットで日射遮蔽


我が家の天井高さは3.5mあり、南北側に高窓を設けて南側の等々力公園と北側の多摩川川を気持ちよく見通すことができます。
冬は南からの日射が部屋奥深く入り部屋を暖めてくれますが、夏は逆に熱が室内に侵入してしまいます。長い庇と袖壁で直射日光は入らな無い設計なのですが直射日光が入らなくても熱は輻射熱となって室内に侵入するのです。

遮光ネットで夏の装い、衣替えしました。
高さ2mの農業用遮光ネットを窓上部から吊るして日射熱の侵入を防ぐことで室内の体感温度がだいぶ下がります。
室温は同じなのに体感温度はまったく違う。人間の感覚はとても敏感なものです。快適性を考えるとき壁天井や窓ガラスの表面温度を制御することがとても重要です。窓の外で遮蔽することでガラス表面温度が下がり身体が受ける輻射熱が半減するから体感温度が下がるのです。

夏の遮蔽は窓の外で行いましょう、室内側(カーテンなど)の遮蔽と比べて4倍の効果があります。
【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】

2017年7月2日日曜日

小笠原の夕陽


仕事100%の小笠原出張ですが、こんなに綺麗な夕陽に出会いました。

小笠原出張も今日が最終日、午後3時30分出航の小笠原丸で帰ります。

2017年7月1日土曜日

小笠原出張中

小笠原出張中、暑いです。
ちょっと動くとパンツまでビショビショ。ですが日陰に入ると不思議と涼しく感じます。
陽ざしが肌を刺すような感じ。仕事合間に写真の海に入りたくなりますが今回も海パン持ってきてません。
次回は絶対持ってくるぞー

【太陽と風と人の五感に素直な建築 森建築設計】