2016年11月28日月曜日

小笠原ペンション計画 客室の船底天井


小笠原出張から帰ってきました。
写真はペンション棟2階客室の天井です。手前のスペースと奥のスペース両方とも斜め天井。船の底を逆さにしたような形状なので船底天井と呼ぶこともある斜め天井が連続しています。この下地にボードを張って仕上げを施せば建築工事完了となります。下の写真は建て主様と仕上げ品番決定打合せをした後にサンプルを並べて撮影したものです。右下に船底天井の室内パースがあるの分かるでしょうか。仕上げ後はこのような雰囲気になる予定です。

次の小笠原出張は12月末の予定です。
【光と風と五感に素直な建築 森建築設計】

2016年11月27日日曜日

シェアハウス ガーデンサロン北千束の換気高窓


ほぼ2週ぶりのブログ更新となってしまいました。
私はいま小笠原父島にいます。小笠原で工事中の3件の設計監理で今回も大忙し、今日の午後3時出航の小笠原で帰ります。
また24時間の船旅になりますが今回は電機の職人さんとお施主さんのうちの一家族が帰省するので話し相手がいて退屈はなさそうです。

さて、写真は女性向けシェアハウス「ガーデンサロン北千束」の個室高窓から降りてくる光を撮影したものです。先週の現場の状況写真ですがもう仕上げ工事が終わっていることでしょう。写真は下地ボードの石膏ボードを貼り込んだ状態で、仕上げ前のこのほうが光の雰囲気がよく解ります。柔らかな光が下りてきているのが解りますよね。
この高窓は一部開閉式になっていて、採光だけではなく換気用の窓にもなっています。高窓を開放するとことで自然の換気が促され換気効果が倍増するのです。
シェアハウスの入居は来年2月1日からの予定です。今週は現場の確認だけではなく管理不動産会社との打合せも予定しております。
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2016年11月14日月曜日

高円寺の賃貸併用住宅 二酸化炭素濃度

一昨日、高円寺の賃貸併用住宅を訪問し、外構植栽工事などの残工事が終了したご報告をさせていただきました。募集していた賃貸住宅2室も申込み手続きが完了しあとは入居を待つのみという状況だそうで一安心いたしました。

左は竣工お祝いとして贈呈させてもらった温湿度計のデータです。
建て主様がすぐにWeBアクセス設定してくれて事務所のパソコンやスマートフォンなどから室内外の温度や湿度を確認することができるようになりました。

お引き渡しした住居系の用途では温湿度計をプレゼントして、夏と冬の環境分析と住居時の暮らし方アドバイスをしています。高円寺の賃貸併用住宅でも2月と8月の環境分析をして建て主様にご報告する予定です。

この温湿度計は二酸化炭素濃度も計測できます。二酸化炭素はそのものが有害という物ではないのですが、他の有害物質濃度のバロメーターになります。ビル管理法では二酸化炭素濃度1000PPM以下にするよう定められており、一般的にも1500PPM以下とするよう推奨されています。二酸化炭素濃度を低く保つことにより、ホルムアルデヒドなど他の有害物質の濃度も許容範囲ににあると言えるのです。二酸化炭素濃度を知ることで窓開け換気するべきかどうかが分かります。

ちなみに二酸化炭素単独で人体に影響が出始めるのは2000PPMで眠くなるなどの症状が出始めます。3000PPMを超えると頭痛やめまい、5000PPMを超えると呼吸不全、7000PPMを超えると人体に危険が生じると言われています。

人は寝ている間も呼吸しているので室内空気環境を正常に保つことは極めて重要なのです。
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2016年11月13日日曜日

ガーデンサロン北千束 ときめきキッチンの壁タイル


このシェアハウスのキッチンは家具工事でキッチンカウンターと吊棚を設置してタイル屋さんが壁タイルを張る仕様となしています。シェアハウス入居者への告知資料では料理したくなる「ときめきキッチン」と説明しており、タイル品番の選定では失敗は許されません。仕上げ品番としては最後の選定となりましたがよく考えて決めました。

写真中央の柄タイルがキッチンレンジフード下の壁に張るタイル、柄タイルの左にある小さな桜色タイルはキッチンカウンター下の壁に張るモザイクタイルです。
そして柄タイル下の白いサンプルがキッチンカウンターとして選定した人造大理石コーリアンです。

タイルの色はピンク色、というより桜色と言った方がイメージに近いと思います。実際の品番です。
・レンジフード下タイル:名古屋モザイク ルッチカンテ MER-02511-2M
・カウンター下のタイル:名古屋モザイク リコモザイク 25角103色
・キッチンカウンター :コーリアン グラーサシリーズ ベージュ色

このキッチン壁タイルには当初からピンク色のタイルを探していたのですが、品が良い色合いのタイルがなかなか見つからずに最後の選定となりました。そんなときに馬車道アトリエのすぐ近くに最近オープンした名古屋モザイクのショールームを覘いたところ、探し求めていた色柄に近いタイルを発見したのです。そのタイルがレンジフード下で選定したタイルです。なんとまだカタログにも掲載されていない新商品だそうです。そりゃカタログを見ても発見できないはずです。

可愛くてお洒落なタイルとの幸せな出会いでした。シェアハウスは来年1月にはオープンハウスでお披露目できるよう工事を進めています。
下のアドレスでこのシェアハウス専用ホームページをごらんいただけます。
http://sharedhouse.net/

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2016年11月8日火曜日

人間の記憶


感共建築ラボの珪藻土体験会の会場へ向かう途中の住宅街で目に止まった境界ブロックです。

なんか「懐かしい」デザインだな~
普通の穴あきブロックおを縦横に並べて積んでいるのだが何故か懐かしさを感じながら写真撮影した。
良く考えられたデザインではある。縦横に積み重ね白塗装した上に目地部分を黒色で塗ってある。
この黒塗装がメリハリを生んでくっきりとした印象を与えている。
安価なブロックではあるが工夫次第で面白いデザインになるものだ。

と感心しながら、このブロックを見た瞬間に感じた「懐かしさ」のについて考えた。

???

???

あっそうだ、ウルトラマンに出てくる怪獣を思い出したのでダ!!
大昔、夢中になって見ていたウルトラマンの怪獣、あの有名な「ゼットン」や「ダダ」っぽいと感じてしまったのだ。
形はまったく違うのに白と黒の印象から連想したのである。
 

上が「ゼットン」で下が「ダダ」である。見ての通りブロックとはまったく違うのでである。
アホな話だが人間の記憶というのは思ったほど正確ではない。多くの記憶と結びつけて事実を作り上げたり、強い印象は記憶されるが弱い印象はいとも簡単に忘れるなんてことは日常茶飯事である。つねに脳裏に刻む努力が必要だという落ちでいいでしょうか。
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2016年11月6日日曜日

珪藻漆喰 壁塗り体験イベントを開催しました


昨日は私が副代表を務める「感共建築ラボ」の珪藻土壁塗り体験会を開催したまし。ラボメンバーの一人である建築家の施工現場をお借りして参加いただいた方々に左官塗りを体験してもらうというイベントです。なんとこの住宅はお施主さん自ら全ての壁の珪藻土塗りをしている最中でした。すこしお話しを聞くと体はきついけど充実感が高いとのことでした。経験してみないと分からないのですが、左官工事はほんとうに体にきます。コテを握る利き腕だけでなく左官材料を持つもう片方の手に常に土の重みがあります。天井や狭い部屋はアクロバットしながら作業するような感じです。

さて、そんな左官工事の体験会ですが、冒頭に私が「感共建築ラボ」について説明させていただき、次に設計者である建築家の小島氏から建物の概要説明、その後に参加してくれた方々全員に珪藻土塗り体験してもらいましした。みなさん最初は慣れない手つきで恐る恐る塗っていましたが慣れてくると気持ちよく塗れて楽しんでくれたようです。

今回使っている珪藻土は珪藻土に漆喰を混ぜた珪藻漆喰という材料です。珪藻土は表面が柔らかく中性という性質から、傷が付きやすくカビが生えることもあります。珪藻漆喰は調湿効果の高い珪藻土にアルカリ性で表面強度の高い漆喰を混入することで両者の長所を掛け合わせた材料です。カビ被害の可能性が極めて低くなり、時間を経るごとに表面が硬化するので傷が付きにくく汚れも落としやすい塗り壁になります。私も以前は「珪藻土」を標準的に使っていましたが、カビ被害を経験してから「珪藻漆喰」を標準仕様にして使っています。調湿効果と体感温度調整効果が実感でき、洗面脱衣室に使用しても何ら問題ありません。とても満足度の高い建材です。
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2016年11月5日土曜日

パッシブデザイン解説9


今日はパッシブデザイン解説シリーズ9「パッシブデザインの認証制度」について解説します。

パッシブハウスの認証制度としては民間団体が運営している「パッシブハウス大賞」や「エコハウス大賞」などがありますがパッシブハウスに特化した公的な認証制度はありません。
公的にあるのは省エネ性能を認証する制度だけです。
省エネ性能とはつまり二酸化炭素排出量のことです。
ZEH(ゼロエネルギーハウス認証制度)、CASBEE(エコロジー度の認証制度)、低炭素住宅認証制度などがありますが、今後はBELS(べルス)に一本化されすと言われております。

BELSは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略称で、「ベルス」と読みます。
同じ計算法に則って一次エネルギー消費量を算定する。消費者にとって、省エネ性能というモノサシで建物の「燃費」を横並びに比較できる認証制度です。

パッシブデザインの認証とは直結しませんが他の認証制度として長期優良住宅や低炭素認定住宅などもあります。依頼されれば取得していますが、総合的にみてクライアントにとってのメリットが薄いためお勧めはしていません。前述のBELS住宅版は本年度開始された制度ですがこれは今後の物件で取得していきたいと考えています。
パッシブデザインの評価はなかなか難しいものです。プラン、快適性、省エネ性、経済性、意匠性など様々な評価軸がそれぞれ関連しながら一つの建物として成り立っているからです。それぞれの評価軸がどのように関連しているかは過去のパッシブデザイン解説シリーズを見返してもらえば分かると思います。

【光と風と五感に素直な建築 森建築設計】
パッシブデザイン解説ブログの目次
1、「パッシブデザインとは」:http://moriken1ro.exblog.jp/22984641/
2、「パッシブデザインのきっかけ」:http://moriken1ro.exblog.jp/22998193/
3、「パッシブデザインのメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23011141/
4、「パッシブデザインのデメリット」:http://moriken1ro.exblog.jp/23079133/
5、「パッシブデザインで注意している事」:http://moriken1ro.exblog.jp/23096967/
6、「事例、町田のナチュラルハウス」:http://moriken1ro.exblog.jp/23210537/
7、「パッシブデザインの設計手法」:http://moriken1ro.exblog.jp/23287562/
8、「間取り」:http://moriken1ro.exblog.jp/23314329/
9、「パッシブデザインの認証制度」:http://moriken1ro.exblog.jp/23341651/
10、「パッシブデザイン建築を建てたい方へ」:http://moriken1ro.exblog.jp/23464956/

2016年11月1日火曜日

小笠原ペンション計画など現場監理から帰ってきました


昨日、小笠原から帰ってきました。
帰りの小笠原丸は結構揺れてパソコン仕事どころではありませんでした。客室の丸窓から海を見ると波が生き物のように蠢きながら窓よりも高い位置まで上がってきます。一つとして同じ形のない波のうねりに見とれながら大きく揺れる体を支えます。10時間くらいはそのような高い波の中の航海となりましたが無事に竹芝に着岸し自宅へ帰りました。

小笠原滞在中は工事中の3件の打合せと現場確認で今回も大忙し、夜は友人との情報交換(飲みですね)でこれも大忙し。そんなこんなで小笠原滞在中はブログ更新なしとなってしまいました。小笠原の気温は27度~29度とまだまだ暑く、特に最終日の日差しは内地の真夏そのものでした。小笠原特有のスコールは少なくなりましたが初日に一回ありました。小笠原丸の乗船客数は500名くらいでこの時期にしてはそこそこの乗船数でした。次ぎ便は年に2度の観光協会ツアーがあり町中の宿がほとんど埋まるほどの入港客数のようです。冬に向かう小笠原ですが、まだまだウエットスーツなしで海に入れます。

さて写真は小笠原ペンション計画の屋根です。屋根工事が完了し足場の上から確認してきました。奥に見えるのが小笠原丸が停泊する二見港です。停泊中の小笠原丸がペンション4室の客室からもよく見えるロケーションです。
次回の小笠原現場監理は来月末の予定です。
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