2015年7月29日水曜日

レンジフード


日経ケンプラッツにレンジフードからの熱損失についての記事があったので紹介します。

換気による熱損失としては24時間換気による損失が挙げられます。24時間換気の換気量は100m3~150m3/h(住宅の規模や換気ルートによって変動)です。これに対し大半のレンジフードの「強運転」の換気量はなんと400~600m3/hにもなります。

ケンプラッツ記事では24時間換気150m3のときの熱損失量を計算しています。それが次式です。
内外1℃差あたりの換気による熱損失量=0.34(定数)×150m3=51W/K
この値を床面積で割ると「51÷120=0.425」となり、これが熱損失係数(Q値)のうちの換気による熱損失分ということになります。例えばQ値2.7の建物だとすると、「2.7-0.425=2.275」が換気以外の熱損失分ということです。

私の記憶だとQ値2.7の住宅では換気による熱損失量は15%程度なので大よそ数字が合います。
ここからは私独自の計算です。レンジフードの使用時間2時間、換気量400m3として熱損失量を算出してみましょう。

内外1℃差あたりの換気による熱損失量=0.34(定数)×400m3×2h=272W/K・日
内外温度差15℃という冬季には、272W/K・日×15℃=4080W/日
エアコンの実効COPを3、電気の単価を25円/kWhとすると、4080/3×25×1/1000=34円/日のロスとなります。一か月30日とすると、34円/日×30日=1020円、一か月1020円のロスということになります。暖房期間と夏期の冷房負荷増も加味すると年間5000円の冷暖房ロスということになります。
このように大量の換気量が必要なレンジフードは、冷暖房ロスだけでなく給気口からの冷気流入による不快感やドアの開け閉めの不具合などの問題も生じています。これらの対策としてはまず第一に同時給排タイプのレンジフードの選定が考えられます。同時給排気型のレンジフードを使っても熱量としては同じ量が逃げてしまいますが、大半は調理の熱で相殺することができます。少なくともリビングやダイニングの足元を冷気が強烈な勢いで通ることはほとんどなくなります。排気専用レンジフードから同時給排タイプのレンジフードへの変更で少々コストアップは必要ですが実質的には3万円程度のコストUPで済むので冷気流入による不快感を防ぐためにも有効です。

もうひとつ対策として考えられるのが循環型レンジフードです。富士工業から発売されており、2年ほど前のブログで紹介したこともあります。IH専用で、かつフィルターを何種類も交換しなければならないという手間はありますが、節約できる冷暖房費とより上質な室内環境が手に入ることを考えると、これもひとつの選択肢になると思います。こちらは排気専用レンジフードから同時給排気タイプのレンジフードへの交換は実質的に5万程のコストUPです。機器台が7万円ほどUPしますが排気ダクトとベントキャップが減少するので差し引きした金額です。

どうでしょうか、レンジフードの見落としがちな選定項目ですよね。
寒冷地~比較的温暖な地域(冬の最低気温が5℃以下になるような地域)にお住いの方、事業者は同時給排タイプのレンジフードを標準採用することを強くお勧めします。

元記事:日経ケンプラッツ「レンジフードで月4000円の損失
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20150727/707130/?P=1

【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月27日月曜日

武蔵小杉駅 豚骨ラーメン たかくら


35度を超す猛暑のなか、子供と一緒にラーメンを食べてきました。場所は東急東横線 武蔵小杉駅の改札前、博多豚骨ラーメン 「たかくら」です。隣の「つけめんTETSU」と内部で繋がっている店舗です。

店舗のホームページには次のように紹介されています。
ラーメン界最高権威と言われるTRY大賞受賞店「ラーメン凪」の店主・生田智志さんと、「つけめんTETSU」が作る、直球勝負の博多豚骨らーめん。「たかくら」が作り出す豚骨らーめんは濃厚でかつクリーミー、豚骨の旨味を極限まで抽出しているにもかかわらず、豚骨特有の臭みも全くなく、バランスの良い完成された1杯。

駅改札前にあり便利なため、「たかくら」に一度、「つけめんTETSU」には二度訪れたことがあります。「たかくら」は替え玉1杯無料ということもり、夏休み中の長男と次男を連れて行ってきたのです。ホームページで紹介されている通り、豚骨スープは素直でクリーミーな味。あっさり豚骨「一番釜」スープ、濃厚豚骨「二番釜」スープ、重厚豚骨「三番釜」スープから選択でき私が食したのは濃厚豚骨「二番釜」スープです。自分の好みとしてはもう少しコクがあった方が好きですが十分美味しかったです。

無料替え玉を入れ、卓上にある「たかくら特製の辛子高菜」とゴマを入れて唐目に味付けして二杯目をいただきました。次男もお腹いっぱいと言いながら替え玉を入れて二杯目も完食。子供たちも満足したようです。そうそう、値段は750円です。替え玉1杯無料でお腹いっぱいになるのでリーズナブルといえるでしょう。武蔵小杉へお越しの際はご賞味あれ。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月25日土曜日

住宅の換気を考えるシンポジウム in東京


昨日は「2020年を見据えて住宅の換気を考えるシンポジウム」に出席してきました。基調講演では換気に関する日本の英知が集結したような方々による発表があり、第二部では住宅技術評論家の南雄三氏をコーディネーターに迎えたパネルディスカッションが行われました。基調講演を行った4名のお話を要約して紹介します。

(1)北海道科学大学 工学部 建築学科 教授 福島 明先生
基準法で義務付けられている換気回数0.5回を達成している住宅は全体の13%しかない。56%は換気回数0~0.2回というのが現状だ。その理由は、24時間換気扇のスイッチを切る、換気ガラリの目詰まり、換気ダクトの設計・施工不備などによる。機械換気では換気扇をメンテナンスを考慮して常に稼働してもらう対策が特に重要である。
省エネルギー基準では気密性能の基準を設定しないまま隙間換気量と衛生上必要な必要換気量が曖昧な状態で機械換気量を設定しているが本当にそれでいいのだろうか?
ホルムアルデヒド等のシックハウス原因となる物質は室温が1度上がるごとに1.12~1.13倍濃度が上がり、室温が28℃以上となる夏季に大きな問題となる。逆に言うと冬季は必要換気量を下げても問題ない。24時間換気の他の機械換気(レンジ排気、サニタリー排気、玄関ドアの開閉など)により45m3/h(0.15回/h)分の換気量がある。C値1.0でも自然回帰回数が0.1~0.15回/h程度あるのだから、24時間機械換気量は0.3回で十分なのではないか。

(2)高知工科大学 システム工学群 准教授 田島 昌樹先生
人間が生活し呼吸することにより、一人当たり20L/h(4000ppm)の二酸化炭素を排出する。建築基準法で定められた必要換気量は住宅では20m3/h人であるが、屋外の空気温泉がが進み外気二酸化炭素濃度が450ppmとなっている現状からビル管理法で定めれたら二酸化炭素許容濃度1000ppm以下となるような換気量を計算し直すと、必要換気量は37m3/hとなる。さらに体格が大きくなった現代日本人のCO2呼出量から必要換気量を計算すると55m3/h・人となる。
設計時の換気量が実際に確保されているかどうかを確認することは極めて困難である。居住者の健康と安全から最も簡単な方法は二酸化炭素濃度の測定だ。二酸化炭素濃度は検出しやすく計測器も安価で常に監視しやすい。二酸化炭素濃度を監視することによりシックハウス原因となる物質濃度も安全であることを確認できる。
省エネルギー基準で定められている換気扇の比消費電力(W/(m3/h))は0.30だ。比消費電力を削減する有効な方法はダクト管径を太くすること。ダクト径と圧力損失の関係は50mm管を100とすると75mm管で19.8、100mm管で6.3となる。第三種換気の場合、75mm管DCモーターの比消費電力は0.14、ACモーターでは0.24となる。第一種換気熱交換型換気の場合、50mm管の比消費電力が0.70なのに対し、75mm管DCモーターで0.32、75mm管ACモーターで0.49に削減できる。

(3)国立保健医療科学院 建築施設管理研究 統括研究官 林基哉先生
2003年にシックハウス対策として24時間換気が義務付けられた。シックハウス原因の一つであるホルムアルデヒドの許容濃度は0.08ppmであるが、住宅の実態調査において2005年の新築住宅ホルムアルデヒド濃度は0.025ppm程度と許容濃度をかなり下回っている。にも関わらず2004年の新築住宅の体調変化率が2000年の12%から18%へと上昇している。断熱化と換気行動の実態調査によると次世代省エネ基準の断熱性能で建築された住宅の50%で24時間換気扇のスイッチを切っている。これらのことから、ホルムアルデヒド等の濃度が減少したのは換気によるものではなく建材からのシックハウス対象物質の発生量が減少したことによると考えられる。そしてカビやダニなどによる健康被害が増している。カビ・ダニ等の増加は第三種換気により床下や壁内の空気が流入し室内を汚染している、換気扇のスイッチを切って換気量が不足している、高断熱高気密化による空気浄化能力の現象などが考えられるが明確な原因特定に至っていない。換気と空気汚染、健康影響との関係は今後の研究課題である。

(4)国土交通省 国土技術政策総合研究所 建築研究部長 澤地 孝男先生
住宅の平成25年省エネルギー基準と換気システムでは二つの尺度がある。一つは1次エネルギー消費量、二つ目は外皮性能(UA値とηA値)。
換気に関しては換気エネルギーの算定方法を示しており、換気方法とダクト径の違いによる比消費電力の簡易換算値も算出している。計算による方法が面倒という方は換算表を使えばよい。
また今後の課題として、換気扇のメンテナンスに関する指針を策定中である。

(5)パネルディスカッション
シンポジウムでおおなわれるパネルディスカッションとは異なり、昨日のシンポジウムでは1時間10分といる長時間のディスカッションが行われた。ディスカッションの内容を要約しておく
・換気量を測る最も簡単な方法はCO2濃度の測定
・次世代省エネ基準の自然換気方法は窓を開けて行う換気ではなく、換気の経路や流量を計算で確認するパッシブ換気等を示す。シックハウス対策換気の換気扇を設置しなくてもいい例外規定(隙間相当面積15cm2/m2、または真壁作り)とは違う。
・シックハウス対策の常時換気規定では隙間相当面積に応じて冬季の換気回数を緩和できる規定がある。
2cm2/m2以下の住宅で0.1回緩和で0.4回/h、2cm2/m2以上の住宅で0.2回緩和で0.3回/hの換気回数でよいというものだ。隙間が多いと温度差と風圧による自然換気量が増すから機械換気量を減らしてもよいという考えだ。
・二酸化炭素濃度1000ppmという数値は二酸化炭素による健康被害から決められたものではなく、それくらいの空気質なら他の様々な物質からの健康被害の影響もないだろうということから定めれている。二酸化炭素濃度を1000ppm以下とするには55m3/h・人の換気量が必要なのかもしれないが、二酸化炭素濃度単独の健康被害許容濃度は3500ppmなので、55m3/h・人までの換気量は必要ないだろう。
・諸外国の基準などから総合的に判断して0.5回/hの換気量が妥当だろう。その換気量を機械だけに頼るのか自然換気もトータルで考えるかは今度の課題。
・風呂の必要換気量は30m3/h、トイレは20m2/h、納戸は15m3/h、これらの基準もカビが生えにくい素材の使用や脱臭装置付便器の使用など状況が変われば変化する。換気は奥が深い。
・二酸化炭素濃度を常時測定して換気量調整するデマンドコントロールなどの研究を今後進めるべき。

【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月23日木曜日

4重ガラスの木製窓


壁面と同等の断熱性能、そんな日本製の4重ガラス窓が発売された。日経ケンプラッツの記事を紹介する。

この窓は木製で、2枚の複層ガラス障子を組み合わせた4重ガラスなどから成る。熱貫流率Uw値は0.51W/m2・Kだ(4重ガラスの外側2枚を厚さ4mmのLow-Eガラスとし、各複層ガラスにクリプトンガスを注入した場合、図参照)。木製サッシを製造・販売するのはキマド(富山市)。

このサッシは、防火地域や準防火地域で延焼のおそれのある部分に使用できるのも特徴だ。20分間の遮炎性能を持つ防火設備として性能試験に合格した。また、気密性能や遮音性能についても高い性能であることを試験で確認している。 発売開始は2015年6月17日。価格は、縦1370mm、横770mmの外開きタイプの標準仕様が6万5000円(税抜き、取り付け手間や輸送費別)。中央のハニカムサーモスクリーンはオプションだ。
ヨーロッパ製のサッシではUw値0.5という製品はあるが国産では初ではないだろうか。

記事元:日経ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20150721/706691/

【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月21日火曜日

衣替えする家 夏の遮光シート


毎年6月中旬になると窓の外側に遮光シートを吊り下げます。

日射取得総熱量のうち窓から侵入する熱量は70%もあるのです。南北全面窓という我が家ではなんと家に侵入する熱量の90%は窓から侵入します。夏の室内温度上昇を防ぎ冷房費を削減するには、とにかく窓から入ってくる太陽光を遮蔽することが重要なのです。そして遮光は窓の内側よりも外側で遮光したほうが効果が高いです。効果が高いどころか外側での遮光は内側の4倍もの効果がるのですよ。

ということで夏になると我が家では写真のように遮光シートを設置しています。遮光シートがあるのと無いのとでは体に感じる熱がまったく違います。写真の遮光シートは農業用遮光シートというもので、ネットなどでとても安価に購入できます。2m×5mのシートで2500円程度で購入できます。保育園にお子さんを通わせている方は保育園の園庭で使われていることが多いので分かるかもしれません。シートには遮光率というものがあり、遮光率50%~80%くらいのもの、色も白、アイボリー、シルバー、黒などがあります。白よりも黒色のほうが遮光効果が高いのですが黒は暗くなってしまいます。用途に合わせて遮光率と色を考えたほうがいいでしょう。
夏の遮蔽方法をお考えの方は是非お試しください。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月20日月曜日

高円寺の賃貸併用住宅 1


昨日は「高円寺の賃貸併用住宅」の設計監理契約を結びました。契約約款のなかでホームページやブログで情報を公開しても良いという承諾をいただいたのでお伝えいたします。

写真は高円寺の雑貨屋です。歩いていると吸い込まれそうな魅力がありました。他にも喫茶店やバーなど入ってみたいお店が沢山ありました。吉祥寺、荻窪、西荻窪、高円寺、中野などどうして中央線沿いには魅力的な店が多いのでしょうか。

さて昨日設計監理契約した「高円寺の賃貸併用住宅は」1階に賃貸室2部屋、2階・3階がオーナー宅となる賃貸併用住宅です。昨日は設計契約後にご自宅部分の細かなご要望事項のヒアリングと賃貸部分の方向性について話し合いました。ファーストプランの提出は8月のお盆明けの予定です。約1か月かけてプランの検討と資料作成などを進めていきます。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月19日日曜日

杉の空気浄化と精神安定効果のセミナーに参加


昨日は杉の効能研究成果について解説するセミナーへ行ってきました。
主催はNPO法人緑の家学校事務局で、全6回のセミナーの最終回です。私は6回のうち4回出席させてもらいました。

昨日のセミナーでは、京都大学大学院総合生存学館学館長の川合秀一先生による研究成果説明、ホームアイ代表の藤田佐枝子先生による杉材リフォームによる知的障害改善やシックハウス症改善事例の発表を聞くことができました。

川合秀一先生の研究では杉が大きな環境改善能力を持っていることが分かってきました。通常知られている調湿効果だけでなく、空気を浄化したり人体に有効な成分を放出するなど健康的な空間づくりに貢献するそうです。

杉に含まれる有効な成分は杉の生えている地域によって異なります。また伐採時期、乾燥方法、製材方法、保存方法などに影響も受けます。得に乾燥方法が重要で、杉本来の能力を引き出すためには低温乾燥または天然乾燥を行う必要があります。高温乾燥すると杉の持っている有効な成分が揮発してしまうのです。

また調湿効果、空気浄化効果ともに杉板表面よりも小口(年輪が見える面)の方が4倍高いということです。そこで板に細かいスリットを入れて小口面の表面積を増大させた杉小口スリット材を開発されました。杉小口スリット材で効果を上げるためには1m3当たり0.14m2の杉材を施設すればいいそうです。8帖の部屋で計算すると4.45m2分の杉小口スリット材が必要ということになります。スリットの無い普通の杉板ならば4.45m2の4倍で17.8m2ということでしょうか。17.8m2は11帖分の面積なので、8帖の部屋なら床と天井に杉板を張れば効果がでるといくことになります。(スリットの無い板の必要面積は未確認です)

後半の藤田先生による発表では杉板リフォームにより知的障害の改善事例が多く発表されました。また現にシックハウスを発症している方のリフォームでは、一気に全面リフォームするのではなく、杉板を一枚置いて反応を確認し、次に1m2、2m2と面積を増やした寝室で寝てもらいながら反応を確認した後にリフォームを行う必要があるとのお話でした。また白身よりは赤身のほうが効果はたかいのですがシックハウスを発症している方に対しては最初から赤身を使うと過剰反応を起こすことが多いので白身を中心にしたほうがよいということでした。

私は標準仕様として構造材は月齢伐採天然乾燥の天竜TS材、フローリングも天竜TSの杉板を使っています。床面の1.5倍の面積(床+壁、または床+天井)で杉板を使うことで調湿・空気浄化・精神安定効果が高くなることが科学的に分かったので、杉板の仕様面積を増やしていきたいと感じました。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月18日土曜日

バウビオロギー創始者 アントン・シュナイダー氏逝く


IBN(バウビ オロギー+エコロジー研究所ノイボイエルン)の創立者であり「バウビオロ ギーの父」と呼ばれたアントン・シュナイダー博士が7月7日に亡くなりました。
お墓は博士の愛した自然に囲まれ、アルプスの山々 を見渡すことがで きる場所だそうです。

追悼の意味を込めて博士の愛した言葉を紹介します。

「良きものは、真でもあり美しい。
真なるものは、良きものでもあり美しい。
美しいものは、良きものでもあり真である。」

私のバウビオロギー通信講座はようやく最終となる第三クールに入ったところです。良きものは真であり美しい、博士の言葉を心に刻み少しずつ勉強していきます。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月17日金曜日

感共建築研究会を発足


月一回の勉強会と年3階程の講習会開催をしている神奈川県建築士会 建築環境部会のメンバーで新たな事業を発起することとなり、昨日皆で集まって事業の方向性やロードマップについて協議しました。

事の発端は前回の勉強会で私が提案した「一般向け感境セミナー」の開催です。
私は現在48歳、勉強会に参加している方々は私より少し下から一回り上くらいの年齢層です。実務で得た知識や経験、2年間の勉強会で蓄積された快適環境の知識を一般の方に伝えたいという社会貢献の欲求と実務にもつなげたいという二つの目的がありました。その場での話し合いで、建築士会は非営利の団体だから営利がからむ活動は難しいだろうという結論に達し、では勉強会とは別に「感境建築研究会」という団体を作りセミナーを開催しようということになったのです。

昨日の会合では研究会を事業として発展させる枠組みについて話し合いました。
そして勉強会との違いを鮮明にするという意味もあり名称を「感共建築研究会」とすることになりました。
写真は「神奈川から日本を変える!!」を合言葉に作成した近々3年間のロードマップです。
まずは9月に第一回の一般向けセミナーを開催する予定です。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月16日木曜日

エントロピー


昨日は講習会「建築環境のバイオクライトロジー」へ行ってきました。講師は毎度おなじみの東京都市大学 宿谷教授です。講習会というよりは講義だな。熱力学の難しい現象を宿谷教授が分かり易く解説してくれるというとても有り難い講習会です。分かり易いといっても私の頭で理解できるかどうか、崖から落ちないように崖っぷちに立って頭をフル活用してこらえてこらえてなんとか理解するという内容です。ですので講義が終わるととても疲れます。

昨日の題目は「エントロピー」
エントロピーと聞いた瞬間に拒否反応が起こり目を反らしてきた熱力学の原理です。このエントロピーを宿舎教授が二時間かけて解説してくれました。エントロピーは写真で示すように液体や気体の中の分子「拡がり散り度」を示すものです。
講義の中では、熱と仕事の関係ジュール、熱力学第一の法則、第二の法則、イギリスの熱力学研究者トムソン(ケルビン)、ドイツの熱力学研究者でエントロピーの概念を作ったクラウジウス、などを紹介いただきながらエントロピーの概念を解説いただきました。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月15日水曜日

既存住宅現況検査 技術者登録証が届きました


既存住宅現況検査 技術者登録証が届きました。
6月12日に住宅瑕疵担保責任保険協会が主催した講習会を受講して終了考査に合格した者に与えられた資格証です。

この資格で行うことができるのは、既存住宅の現況検査です。長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金を受けるためには、この検査員による調査報告が必須項目となっています。また中古住宅売買時に購入後の瑕疵担保保険を付けるためにもこの検査員による調査報告が必要です。インスペクション業務とも呼ばれています。

先日、鎌倉市の減築リノベーションの設計監理依頼をいただきましたので、来年度の長期優良住宅化リフォーム推進事業の実施が決まったら着工前検査を行うことになりそうです。長期優良住宅化リフォーム推進事業といえば、いままで同事業を使ったことのない事業者に対してエントリーした時点で1戸の採択が決まるという募集枠が今月末に開始される予定です。補助金額は100万円(最高200万円)という大きな補助金制度ですので、今年中に工事を開始するリフォームの予定がある方は工務店か設計事務所に同事業が使えるかどうかを確認したほうがいいですよ。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月14日火曜日

夏祭りの一コマ 


三男の描いた絵です。
先週行われた保育園の夏祭りの一コマを描いているようです。
どんな場面を描いているのか分からないけど楽しいそうでしょ。
保育園で絵を描くたびにブログに掲載するようせがまれ後でチェックも入るので忘れないうちにUPしておきます。
子供に頼まれた掲載している絵ではありますが、振り返ってみると子供の成長を感じることができる場所になっています。私だけではなく遠く離れた親戚も見てくれたいるようで、「可愛いね」とか「だいぶ人らしくなってきたね」と電話をくれることもあります。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月13日月曜日

エネルギーの有効利用


まだ梅雨明け発表はされていませんが、一気に暑くなりましたね。東京や神奈川では30℃を超え、内陸地域では35℃を記録したようです。

そんな真夏日となった昨日、我が家では暖房機が稼働しています。真夏の暑さのなか発汗作用を促して涼を得るということではありません。一昔前の液晶テレビが発熱して暖房機状態となっているのです。消費電力220Wのテレビで、テレビの表面温度を測定すると41.8℃もありました。まさに暖房機です!!
10年前の大型テレビをお使いの方ならばテレビを見ていると何だか額の辺りが熱くなってくる感じをご理解いただけることでしょう。

現在販売されているテレビは同じ大きさのもので消費電力は約半分になっています。電気代の節約だけでなく温熱環境の改善という意味でも省エネタイプのテレビを選定したいものです。
家の中で消費電力大きな家電というと冷蔵庫とテレビです。特に冷蔵庫は24時間稼働しているので消費電力だけでなく発熱量も大きくなります。最近の設計ではこれらの発熱を上手に利用することも考えています。冷蔵庫の上部に小窓を設けて夏は熱を外部に逃がし、冬な窓を閉じることで発熱を屋内に溜め込むのです。
エネルギーを無駄なく使うことが必要です。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月12日日曜日

環境部会で国土交通省の省エネ法解説講習会を開催しました


昨日は神奈川県建築士会 技術支援委員会 建築環境部会の講習会を開催しました。私は司会進行係で、出席者総勢109名という多くの参加者の方々を前に緊張しながらも滞りなく進行させていただきまいした。

講習会の内容は「省エネ関連政策と法案について」。6月4日に衆議院において可決、7月1日に参議院で可決し法案成立した「建築物省エネ法」の構成や概要についても法案原文を紹介いただきながら解説していただきました。
講習会の講師は 国土交通省住宅局住宅生産化 建築環境企画室 課長補佐 宮森剛さまです。

以下、講習会の目次です
1、住宅・建築物の省エネルギー性能向上を図る必要性
2、住宅・建築物に係る省エネ対策の経費
3、省エネ基準義務化等今後の取組方向
4、住宅の省エネルギー化に向けた環境整備方向

省エネ基準義務化は非住宅、大規模建築物から進めれれており、7月1日に成立した法案では非住宅の2000m2以上の建築物で省エネ基準義務化、300m2~2000m2の非住宅建築物と300m2以上の住宅建築物は省エネ性能の届け出が義務化されました。旧法では著しく不十分な性能の建築物に対しては勧告できるとされていたものが、新法では指示・命令できるとされ省エネ化推進が強化されました。300m2未満の建築物にたいしても2020年を目途に義務化される方向で諸問題を協議しているそうです。
上記ご説明した義務化は新築だけでなく増改築建築物も対象となっています。ただし小規模な増改築については附則で適用免除できるそうです。

建築環境部会では年3回ほどの講習会を開催しています。次回は10月3日、岐阜県立森林アカデミー 准教授 辻光孝さまをお招きして「外皮平均熱貫流率UA値と冷房期の平均日射熱取得率ηA値の算出方法」を解説していただきます。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月11日土曜日

ポジティブ思考で


昨日は妻の4?才の誕生日でした。
そして数年ぶりに花束を買って家族でお祝いしました。

花束を購入しに駅に出ると、宝くじ売り場で「今日は大安吉日です。この機会にサマージャンボをお買い求めください」という呼び込みの声が響いていました。先日、我が家のの前の池から上がってきた亀が敷地で産卵したということがあり、幸運の予感からサマージャンボを購入しました。

人間の行動は様々な動機づけによって決まっています。宝くじと亀の産卵、なんの関連性もない出来事ですが私の心を動かしたわけです。そして妻の誕生日で花束を買いに町に出たという偶然も重なっています。

人との出会い、幸運な出来事、不幸な出来事、全ては関連して自分の行動が決められている。一瞬一瞬の決断がとても大切だと感じます。それぞれの人がどのような人生になるか分かりませんが、幸運に近づく方法が一つあります。ポジティブに、努力を惜しまず、人の悪口は言わず、笑って過ごすことです。別に宗教的な話ではありません。免疫力が上がり身体が強くなりますし、良い影響を与えてくれる人々と出会う可能性も高まりあす。

さあ、今日もポジティブに、努力を惜しまず笑顔で過ごしましょう!!
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月10日金曜日

渋谷再開発の屋上展望台


TVニュースでも話題になっている渋谷駅周辺大改造のビル屋上展望台は事業主である東急電鉄社の野本弘丈取締役社長の声などがきっかけとなり実現したそうだ。しかも着工後のタイミングにもかかわらず、設計を変更しての対応だ。

どうりで、TVニュースで外観パースを見た瞬間に感じた違和感、取って付けたような印象は着工後の設計変更からくるものだったのだ。

東棟は渋谷駅を含む渋谷系街区の大規模開発プロジェクトの1つで、14年8月から本格的な工事が進められてきた複合オフィスビルだ。計画段階では46階建てで屋上も一般的なビルと同様に、機械スペースとなる予定だった。「東京オリンピック・パラリンピックに向けて、渋谷に世界的な観光名所をつくりたい」との思いから生まれたアイデアだったそうだ。

展望施設は47階の屋内エリアと、その上の屋上階に配置する。延べ床面積は約3000m2。高さ183mの超高層ビル「渋谷ヒカリエ」を超える渋谷で最も高い位置からは、視界を遮られることなく東京の景色が一望できるようになる。2019年度の完成予定だ。渋谷の名所になることは間違いないだろう。

2015年7月9日木曜日

建築士会 建築環境部会の勉強会に参加


7月7日 神奈川県建築士会 建築環境部会の勉強会に参加しました。
タイトルの「感境建築」の感は誤字ではありません。我々建築環境部会で作った造語で、快適と不快を感じる境目を研究してデザインに生かしていこうというものです。

勉強会では基礎勉強第一部としてPCM蓄熱材について、基礎勉強第二部として断熱性能と室温・健康性・省エネ性・経済性の関係について学びました。私は第二部の発表者としてお話しました。毎回出席者はとても熱心で、多くの質問があり熱心に学習できました。

勉強会後の親睦会では、2年以上続けてきた勉強会の成果を一般の方々に伝えたいという思いから、感境建築研究会を発足し、今後は定期的に一般の方向けのセミナーを開催していくこととなりました。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月7日火曜日

木造住宅の構造釘


日経ケンプラッツに木造住宅の構造釘について記事がありました。一般の方でも現場を見れば確認できる木ポイントをお伝えします。

木造住宅の構造壁や水平構面に使用する釘は太さと長さ、釘間隔が定められています。一般的なものとしては構造壁ではN50釘、間隔150ミリ。水平構面はN75釘、間隔150ミリ。細かな規定は使用する構造用合板などの種類によって変わるのでその都度確認が必要です。

今日お伝えしたいのは釘の種類。木造住宅で使うクギにはNクギ、CNクギ、NCクギなど複数あり、名称が紛らわしいです。Nクギは在来軸組工法の構造部用、CNクギは2×4工法の構造部用で、どちらもJISに適合する。NCクギは造作や木下地、梱包などに使う釘です。同じ長さで比較すると釘の太さはCN>N>NCの順に細くなります。N釘よりCN釘の方が太いので、在来木造住宅の構造釘としてはN釘とCN釘の使用は認められていますがNC釘は認められていません。構造壁や水平構面にNC釘が使われていたら施工ミスになります。

これを防ぐには、1、図面で釘の種類を明示する、2、工事が始まる前に監督さんや職人さんに釘の種類を説明する、3、現場で施工されている釘種類を確認する、以上でミスを防ぐことができます。私は写真のように現場に搬入された釘箱を写真撮影して、さらに釘頭に刻印された釘種類を確認しています。

細かな話(構造的には大きな話)ですが、構造釘を深く打ち込んでしまうと構造耐力が著しく低下します。構造用合板への沈み込み許容範囲は1ミリです。工事前に釘打ち機の圧力を調整して釘が深く沈みこまないように指示すること、もし沈み込んでいる釘があったら両サイドに釘を増し打ちしてもらうとよいでしょう。
日経ケンプラッツの元記事:
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20150702/705209/?P=1
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月6日月曜日

今年も来ました、亀の産卵


今年も来ました、亀の産卵。

自宅を建設してから3年に一回くらいは産卵にきてくれます。
前回産卵に来た時はネットで縁起がいいから宝くじでも買ったらどうかという提案があり勝ってみましたが、見事外れました。(笑う)

自宅の目の前には川崎等々力公園の中の釣堀池があり、池の亀が産卵に来るのです。今回産卵に来た亀は前日の夕方に我が家の敷地に現れ、一晩かけて産卵して早朝池に帰っていきました。写真は行けに帰る途中の亀を撮影したものです。

3年前に産卵にきたときには、産卵から二カ月後くらいに孵化して赤ちゃん亀が10匹ほど出てきました。
さて今年は無事に赤ちゃん亀になってくれるでしょうか。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月5日日曜日

ラクスルの印刷クオリティーが酷かった


印刷会社のラクスルをご存知でしょうか。
ガッツ石松さん出演のテレビCMで大々的に広告展開している最中なのでガッツ石松さんのCMといえば思い当たるかもしれません。実は私もこのCMで初めて知りました。この会社は印刷会社といっても印刷工場ではありません。日本全国の印刷工場と提携して受注した印刷物を手配する会社です。

気軽にお渡しできる事務所パンフレットが無かったので、このラクスルでA4二つ折りパンフレットを作成してみました。とりあえずどの程度の印刷クオリティーなのが不安だったので100枚だけ。そして仕上がってきたパンフレットの印刷品質が酷かった!!
最終確認用のPDFと比較して明らかに暗くなっており、とてもお客様にお渡しできるものではなかったのです。
(左上がラクスル印刷、右下が最終確認用PDFを何の加工もせずに印刷したもの)
いままで資料請求用の40ページの冊子など数社の印刷工場に依頼してきましたが、これほどの色や明るさの差異は初めてで明らかに許容範囲を超えています。

すぐにラクスルのカスタマーセンターへ連絡し、仕上がった印刷物を撮影したデーターを送り確認してもらったところ、「確かにかなり暗くなっています」とのことで再印刷してくれるのかと思ったら印刷工場に確認するということで一日待たされました。そしてきた返事に驚きました。「印刷工場で差異を確認したところ規定以内なので再印刷や返金はできない」という返事だったのです。私はとても納得できず、ラクスルの規定を問いただしたところ「最終PDFからの差異10%以内です」との返事。差異10%といったら相当に色と明るさが変わってしまいます。デザインや建築設計業界の印刷品質としてはとても依頼できるレベルではありません。

カスタマーセンターとの対応の中から感じたのは、印刷差異の確認を工場任せにしていることと、工場での確認作業もただ単に目で見た感覚でしか確認していないという点でした。このような確認では今後印刷の発注はできないので、届いた100部のうち90部を返送し、印刷際の確認方法と10%暗くしたデーターの提示を求めて質問状を送りました。

そしてカスタマーセンターの責任者という方から返事がありました。
・カスタマーセンター対応者の、その場しのぎの対応を謝罪。
・ラクスルの規定は10%ではなく差異5%の間違いでした。
・印刷代金は返金する
というものでした。やはり印刷差異の確認作業は単純に目で見比べただけのものだったのです。
今回の一連の対応は消費者を馬鹿にしているとしか思えないものでした。

ラクスルに限らず、ラクスルのような印刷手配会社に印刷依頼をするときには、事前に印刷差異がどの程度あるのかは確認した方が良さそうです。いつも決まった印刷工場へ発注すれば印刷差異は小さいのですが、ラクスルのような印刷手配会社は日本全国1000を超える提携印刷工場があり、工場ごとに色の差異と明るさが違うのです。
そして印刷品質が悪いと感じたときには遠慮せず再印刷や返金を求めるべきです。不満をぶちまけるクレーマーになるのではなく、論理的に話をすることで印刷手配会社のレベルが上がることにもなるでしょう。
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月4日土曜日

既存建築物省エネ化推進事業 補助金5000万円


今日は既存一般建築物の省エネ化推進事業を紹介します。

事業名称は「既存建築物省エネ化推進事業」といいます。本事業は、建築物ストックの省エネ改修等を促進するため、民間等が行う省エネ改修工事・バリアフリー改修工事に対し、国が事業の実施に要する費用の一部を支援するものです。補助額は上限5000万円という大きなものなので事務所ビルなどの空調費が高い、または執務室の温熱環境が悪い、結露等で仕上げにカビが発生しているなどお困りのビル所有者は応募検討されてみてはいかがでしょうか。

1)対象事業の種類
既存のオフィスビル等の建築物の改修

2)対象事業の要件
(1) 躯体(外皮)の省エネ改修を行うものであること。
(2) 建物全体におけるエネルギー消費量が、改修前と比較して15%以上の省エネ効果が見込まれる改修工事を実施するものであること。
(3) 改修後に一定の省エネルギー性能に関する基準を満たすこと。
(4) 改修後の建築物の省エネルギー性能を表示すること。
(5) エネルギー使用量の実態を把握する計測を行い、継続的なエネルギー管理、省エネルギー活動に取り組むものであること。
(6) 省エネルギー改修とバリアフリー改修工事に係る事業費の合計が500万円以上であること。
(7) 平成27年度中に着手するものであること。

3)補助額
補助率1/3、上限5000万円(設備に要する費用は2,500万円まで)

4)公募期間
平成27年6月26日(金)~平成27年7月30日(木) 消印有効

5)応募登録事務局
既存建築物省エネ化推進事業支援室
http://hyoka-jimu.jp/kaishu/

【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月3日金曜日

屋根と壁 兼用できる金属外装材


今日は屋根と壁兼用の菱形金属外装材を紹介します。

製品名は「元旦くろす50」、製造販売メーカーは「元旦ビューティ工業」です。

元旦ビューティ工業は、防水性、耐風圧性、断熱性など金属屋根に必要な機能を高める技術開発を50年以上にわたって推し進めてきた会社です。「元旦くろす50」では、デザイン面で従来品になかった斬新な意匠を実現したもので、菱形を組み合わせて、横にも縦にも使用できるようにした金属外装材です。注目すべきは菱形という意匠だけではありません。なんど屋根・壁・パラペットなど、様々な外装材として使えるのです。

菱形金属外装といえば、板金屋さんが現場で施工する特注でした実現できませんでしたが、この製品により既製品として選定できるようになりました。

【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月2日木曜日

長期優良住宅化リフォーム 補助金情報


長期優良住宅化リフォーム推進事業で事前採択が必要のないタイプの募集が開始されます。

同事業は国が定めた基準を満たす長期優良住宅化リフォームに対し、1戸あたり最大200万円を補助するものです。今年度は提案して採択を受ける「事前採択タイプ」のほかに、提案・採択の手続きなしに交付申請を受け付ける「通年申請タイプ」が設けられましたた。

通年申請タイプはこれまで同事業を実施したことのない施工業者を対象とするもので1住戸のみ申請できます。7月下旬に募集を開始する予定です。これまで長期優良住宅に取り組んだ経験のない事業者はこの機会に経験すべきです。長期優良とは名ばかりの低性能ではなりますが、経験のない事業者にとっては、性能向上化への第一歩を踏み出してほしいです。

長期優良住宅化リフォーム推進事業 通年申請タイプ
(1)概要
    ・提案・採択の手続きを経ずに交付申請を受け付ける
    ・これまで本事業を実施したことのない施工業者を対象とする
    ・1住戸のみ申請可能
 (2)申請期間
   事前採択タイプの採択時(7月下旬頃)より受付開始予定
 (3)その他
    申請方法等の詳細は受付開始時にご案内します
●問合せ先(事務事業者)
 長期優良住宅化リフォーム推進事業事務局
●応募書類の入手先(事務事業者)
長期優良住宅化リフォーム推進事業事務局

私のブログでは長期優良住宅の概要やメリットを解説しています。長期優良住宅について詳しく知りたい方は次のブログをご覧ください。
●リフォーム版長期優良住宅:http://moriken1ro.exblog.jp/21249107/
●リフォーム版長期優良住宅の補助金:http://moriken1ro.exblog.jp/21252586/
●長期優良住宅のメリット:http://moriken1ro.exblog.jp/21238475/
●長期優良住宅は長寿命か?:http://moriken1ro.exblog.jp/21231772/
【住環境性能+Design】 森建築設計

2015年7月1日水曜日

ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)



大成建設が実験棟を建設して1年間運用した「ZEB実験棟」で、年間のエネルギー収支ゼロを達成したそうだ。大成建設は研究を重ね2020年を目途に市場投入を目指している。

ZEBとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略だ。大成建設が建設したビルでは、エネルギー消費量を75%急く原子、残りの25%を太陽光発電で創出した。年間のエネルギー消費量が1㎡当たり463MJだったのに対し、作り出したエネルギー量が493MJだった。

この実験棟はビルといっても低層事務所だが、今後は大きなビルでもゼロエネ化の方向へ向かうことだろう。ビルだけではない、国土交通省は住宅もゼロエネに向けた政策をかかげている。なにやら難しいことのようだが住宅ではそれほど難しいことではない。森建築設計の設計している住宅ならば現状でも4kwの太陽光発電パネルを搭載すればゼロエネ化が可能な省エネレベルに達している。
【住環境性能+Design】 森建築設計